西瓜の花のこと

「西瓜の花」という作品を作っている。

とある研究者夫婦が、手術によって自らに永遠の命を吹き込んだ、そんな二人が地球を追放されて、誰もいない、命も育たない星に流刑となった。その二人は、お世話ロボットたちと暮らしており、命の育たない、何もないその星で、西瓜を育てようとしている。

おおよそそういったあらすじの作品。

2020年に初めてこの作品にトライし、当初60分ほどあった作品が、今形を変えて15分の作品になっている。

今回は15分枠をいただいての参加なのでぎゅっと短く。今年夏、東京・両国シアターΧで上演した時は20分だったが、今回さらに短い。

ひええええ、また短いの〜〜

とは思ったが、一年以上も同じ作品を続けているので形を変えても対応しやすい。


ずっとこの作品に携わり続けて(まあ、アーカイブがないからどんなものかをお伝えするのも難しくはありますが)、毎度毎度、見えるもの、感じるものが、「完全に」違うみたいな感覚を得る。

普段、作品作りはこれまた「完全に」一期一会みたいな、もう二度と会うことのない、その時だけのお友達のような感覚であるのに対して、この西瓜の花という作品、久しぶりにあったら、ちょっと大人になってるとかファッションのセンス変わった友達、みたいな感覚を抱かせる。

要は、作っていてとても楽しいということなのですけれども。


表現するということの奥深さを、個人的にはとても感じさせてもらえる現場で、ありがたい。

作品としてもとてもいい(自画自賛)。演出の渡部倫子さんの見ている世界の美しさが目一杯出ていて、幻想的であり、壮大な世界観の中に人間の普遍的に持つ感情や悩み問題などをどっしり構えさせる、作者の弦巻啓太さんの言葉選びも素敵です。


大阪方面の方、ご都合つきましたら、ご覧になってください。



こちらのイベント、私たちは10月24日のCブロック14時〜の回に出演します。一回限りの公演です。きっと札幌にもまた上演する機会があるのかもしれません。もう形を変えながら3、4回ほど上演していますが、いまだに全てのシーンを作り終えることができていないのですから!!

自由に舞台表現をできるその日まできっとまだまだ続いていくんだなあと。

とりあえず、24日の宿を取らなければ。


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